巣ごもり中に見直したい!「一人暮らし」の光熱費・固定費の節約
外出自粛で光熱費がアップしたら?試してみたい一人暮らしの固定費の節約
新型コロナウイルスの影響で外出自粛中の方、テレワークでお仕事をされている方、本当にお疲れ様です。
ウイルスと戦う医療関係者の方々や、電気・ガス・水道・物流などのインフラを担う方々はもちろんですが、家ですごしている私たちの行動も、ウイルスの拡散を食い止め、感染によって危機にさらされる命を救うために役立っています。
しかし、自宅ですごす時間が長くなったことで、電気やガスなどの光熱費がアップした、という方も多いのではないでしょうか。一人暮らしの場合、家にいないときは使わないエアコンやパソコン、照明などを利用するので、特に電気代がかさみがちです。
毎月必ず発生する費用(固定費)のひとつである光熱費は、家ですごす以上、大きな節約が難しいイメージかもしれませんが、電力会社の切り替えや契約アンペアの見直しのように、一度の手間で継続的に減らせる支出もあります。
そこで今回は、簡単に取り組める光熱費の節約方法をご紹介。
外出自粛によって、いつもより時間的な余裕ができた、という方は特に、暇な時間を有効活用して光熱費の節約や固定費の見直しにチャレンジしてみてはいかがでしょう。
[ 目次 ]
- 1. 電気代の節約
- 1-1. アンペア契約を見直す
- 1-2. 電力会社を切り替える
- 1-3. 電化製品の使い方を見直す
- 2. ガス代の節約
- 2-1. ガス会社を見直す
- 2-2. ガスの使い方を見直す
- 3. 水道代の節約
- 3-1. 水の使い方を見直す・節水アイテムを使う
- 3-2. お風呂の残り湯を洗濯に使う
- 4. まとめ
一人暮らしの光熱費
電気代の節約
アンペア契約を見直す
アンペア契約とは、電気の検針票(領収書)に記載されている、「40A」「50A」などの数値のこと。同時使用できる電気量の上限を示しています。
契約のアンペア数によって、毎月の基本料金(電気を使わなくても発生する料金)が決まり、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bでは、「40A」の基本料金が1,144円00銭。これを「30A」に変更すると、858円00銭となり、12ヶ月間で3,432円の電気代を節約することができます。
多くの一般住宅では、契約アンペアを40Aから60Aに設定していますが、家にある電化製品の数や使い方(電子レンジやドライヤーを同時使用することが少ない等)によっては、30Aから40Aなど、より少ないアンペア数で足りる場合があります。
アンペア契約の変更は、現在使用している電力会社のホームページ上から電話やオンラインで申し込むことが可能。
ただし、ブレーカー工事が必要になる場合もあるため、賃貸の場合は、事前に大家さんや管理会社の許可をもらってからのほうが無難です。
電力会社を切り替える
電化製品の使い方や使用量を変えずに電気代を節約できるおすすめの節約方法が、電力会社の切り替えです。
電力自由化によって2016年から複数の会社が電気を提供するようになりました。
電気料金プランは、電力会社によりさまざま。一人暮らしにおすすめなのは、電気の使用量が比較的少なくても電気料金が安くなる電力会社(既存の大手電力会社の電気料金からの引き下げを意識している)タイプです。
多くの電力会社は、ホームページ上のシミュレーションで電気代が安くなるかどうかチェックできるので、手元に検針票を用意して試算してみましょう。
変更手続きは、新しく切り替える電力会社にホームページから申し込めば、既存の電力会社の解約手続きなども行ってくれます。
- Looopでんき(ループ電気)
- 基本料金は0円、電気の使用量に応じて発生する「従量料金」のみのシンプルな料金プランを提供する電力会社。基本料金がかからないぶん、電気の使用量が多くても少なくても電気料金が割安になる。都市ガスも提供しており、電気とガスをセットで切り替えることで、電気の従量料金が2%(0.4円/kWh)割安になる。
※東京電力エナジーパートナー(従量電灯B、契約アンペア40A、月の電力使用量200kWh)から切り替えた場合 |
---|
※燃料調整費による減加算は考慮せず
|
- ENEOSでんき
- ガソリンスタンドのエネオスを運営するJXTGエネルギーが提供する電力会社。2年契約をすることで従量料金が1kWhあたり0.2円割引になる「にねんとくとく割」を提供。ENEOSカードで電気料金を支払うとガソリン・軽油代が1リットルあたり最大7円割引になる。
※東京電力エナジーパートナー(従量電灯B、契約アンペア40A、月の電力使用量200kWh)から切り替えた場合 |
---|
※燃料調整費による減加算は考慮せず
|
電化製品の使い方を見直す
手持ちの電化製品の使い方を工夫するのもおすすめです。
一人暮らしの電気代が跳ね上がる原因のひとつはエアコン。フィルターは2週間に一度そうじをすると、無駄な電気の消費を避けることができます。設定温度は夏28℃、冬20℃がベター。風量や風向きを自動運転にすることも、電気の使用量を抑えるのに役立ちます。
また、家の中に白熱電球や蛍光灯を使っている照明がある場合はLED電球に交換してみましょう。リビングなどの点灯時間が長い場所は、特にLED電球に交換することで消費電力を大幅に抑えることができます。
一人暮らしの光熱費
ガス代の節約
ガス会社を見直す
都市ガスを利用している場合は、電気と同じように、安いガス会社に切り替えることで、簡単にガス代を節約できます。
都市ガスの切り替えは、電気よりも手間がかからず、ホームページ等で申し込みと支払い方法の指定をするだけ。賃貸でも大家さんや管理会社への連絡は特に不要で切り替えることができます。
ガス会社の多くは、電気とセットで都市ガスを提供していますが、ガス・電気とも料金が有利なところがある一方で、どちらかの料金は従来の水準と同じ、という会社もあります。
ガスと電気のセット契約が必須でない場合は、都市ガスも電気も、もっとも有利な料金プランの会社を選ぶのがおすすめです。
- ニチガス
- 東京都・神奈川県・埼玉県を中心に都市ガスを提供する大手ガス会社。都市ガスの他に電気とプロパンガスも提供している。
東京ガスと比較すると、基本料金には優位性がないものの、ガスの使用量に応じて発生する単位料金は割安(東京ガス・一般料金・A表と比較した場合)。
※東京ガス(一般料金/東京地区等、月のガス使用量30㎥・A表)から切り替えた場合 |
---|
※原料費調整制度による減加算は考慮せず
|
- レモンガス
- 東京都・神奈川県・埼玉県に都市ガスを供給するガス会社。プロパンガス事業者として30年以上の実績を持つ。ガス料金は、ガス使用量が多いほど割安になるしくみだが、月のガス使用量が20㎥以下でも、従量料金部分が割安になっており一定のガス節約効果がある(東京ガス・一般料金・A表と比較した場合)
※緊急事態宣言に伴い2020年5月6日まで新規受付を停止中。
※東京ガス(一般料金/東京地区等、月のガス使用量30㎥・A表)から切り替えた場合 |
---|
※原料費調整制度による減加算は考慮せず
|
※プロパンガスの見直しは要注意
自宅で使用しているのが都市ガスではなくプロパンガスの場合は、同じくプロパンガス会社を切り替えられます。プロパンガスは都市ガスよりも早く自由化されているので、ガス会社が決めた価格をもとに、消費者が自由に業者を選ぶことができます。
ただし、賃貸の場合は、大家や管理会社が現在のガス会社と提携している場合も。基本的には難しいと考えたほうが良いでしょう。
ガスの使い方を見直す
家庭内でガスをもっとも使用するのは給湯器です。追い焚き機能の使用頻度を下げるとガス代の節約になるので、お風呂を入れたあとは保温機能をすぐに切り、長風呂も避けると良いでしょう。
ガスコンロは汚れていると熱効率が悪くなり、余分なガスを使う原因となるのでこまめに掃除すると良いでしょう。鍋の底から火がはみ出さないようにするなど、火力に注意するのもおすめです。
一人暮らしの光熱費
水道代の節約
水道代は地域により差が大きく、河川や湖などの水源から遠い地域ほど割高になる傾向があります。
政府の家計調査によれば、単身世帯(一人暮らし)の水道代は平均で月々2,142円※。勤労世帯(昼間不在にしていることが多い)では同1,921円となっていますが、地域によっては「もっとかかっている」という方も多いでしょう。
※家計調査 家計収支編 単身世帯:2019年分の水道代データを参照
(e-Stat・政府統計の総合窓口)
水の使い方を見直す・節水アイテムを使う
洗顔や手洗い、シャワーのときに水道の水を流しっぱなしにしないようにしましょう。洗面台に水を貯めて使うのもおすすめ。
また、お風呂のシャワーやキッチンの蛇口を、節水シャワーヘッドに交換すると、水の流れる量を抑えることができます。手元のボタンで一時的に水を止める機能がついているタイプもあるので、流しっぱなしの防止にもなるでしょう。
- タカギ(takagi) シャワーヘッド キモチイイシャワピタ
- 節湯効果最大34%の節水シャワーヘッド。お湯のオン・オフを手元のボタンで調整できる。別売りの塩素除去カプセルを入れることで肌や髪への刺激を軽減できる。
お風呂の残り湯を洗濯に使う
お風呂に入ったあとの残り湯を洗濯にすることで、水道代を減らすことができます。洗濯機は組み上げポンプつきの機種もあるので、買い替えや新規購入のときには検討してみましょう。電動式のポンプを活用するのもおすすめです。
暇な時間を利用して普段はできない固定費を見直そう
自宅で一人ですごす時間が増えると、どうしても暇を持て余してしまう……という方は多いでしょう。
SNS・動画・本・漫画など、暇をつぶすための方法はたくさんありますが、この機会に料金プランの見直しやお得な電力会社・ガス会社を調べるなど、光熱費の節約に着手してみるのもひとつの方法。
光熱費は家計の意外な盲点になっていることも多いので、見直すことでこの先の支出を改善できる可能性大です。
今回ご紹介した光熱費の節約方法も参考に、暇な時間をお金に替えてみてはいかがでしょう!