2016年11月更新

推しが武道館いってくれたら死ぬ　アニメ化

アイドルに人生をささげよ！ドルオタたちの熱すぎる応援記！

アイドルオタ、通称ドルオタたちの生態を描くコメディマンガ。
ドルオタってあんま興味はなかったんですけど、これはめっちゃ面白い！！
主人公のえりぴよは一見クールな美人なんですが、推し（応援しているメンバーのこと）の舞菜が好きすぎて奇行に及ぶ変人。生活の全てを推しにささげるその様子は、笑いと同時にある種の感動まで引き起こします。
また、ドルオタが応援する女の子たちがみんなかわいいのも素晴らしい！！クールキャラ、お姉さんキャラと色々なタイプの女の子が揃っていて、誰でも一人は推しが作れるレベル。こんなにかわいくて一生懸命な子達がどうして地下アイドルなんですか！
ドルオタたちの生態を面白がっていたはずが、いつの間にか感情移入しまくってる自分に気づく・・・。次にくること間違いなしのマイナーマンガです！（吉田沙織）

異世界居酒屋「のぶ」 アニメ化

今度の異世界トリップは居酒屋だ！美味い肴で異世界人をうならせろ！

扉を開けると、そこは日本の居酒屋だった――
ジャガイモが主食のまるで中世のような国に突如として現れた風変わりな料理屋。それが「居酒屋のぶ」です！店ごと異世界に動いてきた、というわけではなく、店は日本のまま、扉だけが異世界につながってしまったという感じ。ですから、異世界の食材をがんばって調理するのではなく、普段食べているそのままの料理が振舞われます。
冷えたビールに枝豆、刺身にチキン南蛮・・・。私たちからすると変哲もない料理なのですが、異世界人の目から見れば、この世のものとも思えない料理たち。一つ一つの料理を新鮮な気持ちでほおばる彼らを見ていると、普段なにも考えずに食べているものが、一気においしそうに見えてくるのです。
読み終わった時にはきっと居酒屋に行きたくなる。そんなマイナーマンガです。（吉田沙織）

2016年10月更新

健康で文化的な最低限度の生活　ドラマ化

生活保護の現場で働くケースワーカーの奮闘劇！

生活保護の現場をケースワーカーの立場から描き話題となっている作品。 生活保護というと、不正受給や水際作戦問題など、あまり明るいイメージがない人も多いと思いますが、このマンガでは楽観的でも悲観的でもなく、あくまで冷静に現場で起る様々なケースを描き出します。
無知ゆえに発生した不正受給、見た目にはわからない障害を持った相談者、責任感から追い詰められていく受給者…。
今まで「生活保護受給者」で一括りにしてきた人々が、ちゃんとした背景を持った人物として浮かび上がってきます。
また、それと同時に感じるのがケースワーカーという仕事の過酷さ。生活保護を申請する人たちは一筋縄では行かないことが多いにも関わらず、担当するのは主人公・えみるのような新卒の公務員たち。
専門職を配置しケースワーカーを育成することはできないものか…とついつい考えてしまいます。
近くて遠い存在だった生活保護について考える機会を与えてくれる作品です。（吉田沙織）

あげくの果てのカノン

片思いが行き着く先は？SF世界の恋愛劇

物語の舞台は近未来。宇宙からくらげのようなゼリー型侵略者が到来し、その影響で地表にはずっと雨が降り続けています。
主人公が高校時代からずっと片思いしている境先輩は、ゼリー型の地球外侵略生物と戦うために、体を改造した戦闘員です。
腕がとれたぐらいならすぐに“修繕”してしまい、頭部が吹き飛んでもまたくっつけることができます。
ただ、”修繕”は体を元通りにする代わりに、人の内面を変えてしまう。 修繕のたびに先輩の性格、好み、表情はがらりと変わり、カノンが高校の頃に恋に落ちた先輩の面影もドンドン消える。
それでもカノンは先輩が大好き。高校時代と全く同じ気持ちで、先輩を好きで居続けます。
このマンガの見所はキャラクターたちの心理。特に、カノンへの印象が読者によって異なることは、非常に面白いポイントでしょう。
ストーカーじみたカノンが、恋に夢中な乙女に見えたり。先輩が別人のようになっても『存在が好き』と言い切る姿を不気味に思ったり。
あなたにはカノンがどう見えるでしょうか？ぜひ読んで確かめてみてください。（吉田沙織）

2016年7月更新

ゴールデン・ゴールド

異形の“フクノカミ”が島をおかしくする

『刻々』で一躍有名となった堀尾将太の最新作は、離島を舞台にしたホラー。叫びだすようなわかりやすい怖さではなく、首筋の毛を誰かにずっと撫でられているような、不快感と紙一重の怖さがあります。 その源となっているのが、あらすじにもある“フクノカミ”と呼ばれる異形。細長く伸びた手足、胸元まで伸びる舌、貼り付けたような笑顔は神というよりバケモノ。「フクノカミ」は島の人たちには普通の人間に見えるようで、島の生活に溶け込んでいきます。
最初こそは主人公・琉花のおばあちゃんが経営している商店・兼宿屋に客を呼び寄せるフクノカミですが、おばあちゃんの様子がどんどんおかしくなっていく。
特に怖かったのが、おばあちゃん（とその甥っ子）が祭壇を作るシーン。「そっちの方がいいと思ったから」と曖昧な理由で家の壁をぶち壊し、明らかに祭壇にしか見えないものを作るおばあちゃん。完成した祭壇にはフクノカミが当然のように座り、おばあちゃんは手を合わせて拝みだす。フクノカミが作らせたのは明らかなのに、おばあちゃんにはそれがわからず、自分が何を拝んでいるのかも気づいていないのです。
周りの人間が徐々に意識を侵食されていく恐怖。これからどのように描き出していくのか、これから追っていきたいマイナー漫画です。 （吉田沙織）

私の少年　このマンガがすごい！第2位

美少年が放つ輝きを見よ！

真修（ましゅう）君12歳がひたすらかわいい。この漫画の魅力はその一点に尽きます。
お寿司を食べる真修君、サッカーチームで応援をする真修君、お風呂上がりの真修君…。一コマ一コマまったく隙がなくかわいい。そりゃあ聡子だって、家に招いたり車で送り迎えしたり、かいがいしく世話しちゃいますよ。さらに真修君は性格もまっすぐですれてなくて、姿を見かけたら「お姉さん！」って笑顔で駆け寄ってきてくれる。こんな子かわいくないわけないじゃないですか！！
あと、本作のメインキャラクターの1人である椎川も、真修君の引き立て役として見事なクズっぷりを見せてくれます。椎川は主人公・聡子の上司であり元カレであり、真修君とは正反対の「大人の男」。さんざん聡子に気のある素振りを見せといて、実際に食事に行ってみたら結婚相手の女が同席してくるシーンは、思わず枕を殴りました。でも、その分真修君の純真さが天使のごとき輝きを見せるので、結果オーライですね！
これから「オネショタ」ジャンルを盛り上げること間違いなしの、これからくる漫画です！（吉田沙織）

2016年6月更新

先生の白い嘘

ゾッとする人間の醜い心の中、のぞいてみませんか

男女の性の不平等や人間の醜い感情、軽蔑と優越感でつながれた歪んだ人間関係・・・などなど、普段は意識しないように目をつぶっている問題に正面から切り込んだ作品です。1冊読み終えるたびに無力感に襲われて落ち込みますが、主人公・美鈴の生徒である新妻君が、現状を打開してくれるような気がしてついつい読み進めてしまいます。
人間の汚い部分を包み隠さず描いたこの漫画は、決して気分が明るくなる内容ではありませんが、普段は心の奥底にしまっている感情に気付かせてくれます。　ひょっとすればドラマ化・映画化もあるかもしれません。　（伊藤りつ子）

オネエな彼氏とボーイッシュ彼女

キュートでほっこり、なのに新感覚？！の日常系ラブコメ

オネエ系イケメン×ボーイッシュ女子の微笑ましい日常を描いた恋愛漫画です。ほぼ同棲状態なのに2人とも照れ屋なせいでなかなか進展しない関係が、もどかしいながらもとってもキュート。たまーに喧嘩しても喧嘩の内容が「朝ごはんを美味しく食べてほしい」とか、かわいすぎてほっこりします。絵がとにかく可愛くでオシャレなのも魅力です。
「ヲタクに恋は難しい」と同じpixiv発のWeb漫画。これから来る予感がする新感覚のラブコメです。　（伊藤りつ子）

2016年5月更新

ハッピーシュガーライフ　アニメ化

きゅんとするかわいさとゾッとするヤンデレっぷりがクセになる！

主人公さとうは、一緒に暮らす愛しい「しおちゃん」のために家事もバイトも一生懸命頑張る健気な女子高生。一見、キュートなほのぼの系百合マンガに見えますが、それは大間違い。1巻を読み終える頃には、可愛い絵柄からは想像もつかないサイコな展開に思わず引き込まれているはず。実は、主人公のさとうと一緒に暮らす女の子しおちゃんは、さとうが家族を殺して奪った行方不明の女の子だったのです。
現在は3巻まで刊行されていますが、しおちゃんの家族やさとうの過去などまだまだ謎がいっぱい。新たに厄介な登場人物も加わって、ますます続きが気になるストーリーになっています。
ハッピーシュガーライフは、とにかくかわいい絵柄と常軌を逸したヤンデレっぷりのギャップにハマること間違いなし。ぜひチェックしてほしいマイナー漫画です！!　（伊藤りつ子）

トモダチゲーム　ドラマ化＆映画化

ハラハラドキドキの「友達裏切りゲーム」

勝手に借金を背負わされ、その返済のためにいつのかにか「トモダチゲーム」に巻き込まれた5人。最初は単純な心理戦だったのが、いつの間にか友人の家族やクラスメイトも巻き込んだ恐ろしいゲームに・・・。頭は切れるがダークな一面を持った主人公、友一がひた隠しにする過去にも謎が深まります。
1つ1つのゲームの緊張感が高い分、ゲームに勝利した時の爽快感はひとしお。ハラハラドキドキできるおすすめのマイナー漫画です。　（伊藤りつ子）

2016年4月更新

僕と君の大切な話

男と女のあるあるが詰め込まれたラブ（？）コメディ！

駅のホームで男子高校生と女子高生がひたすらしゃべる。それだけの超シンプルな漫画なんですが、ものすごく笑えるんです！
JK相沢さんはDK東くんのことが好きで彼が使っていたリップクリームを拾って大切に保管するようなストーカー気質の持ち主。東くんとの距離をつめようとがんばって話しかけるのですが、「なぜ男は戦いが好きなのか」「なぜ女は恋すると弱くなるのか」などなんとも微妙なテーマをチョイスする。対する東くんも相沢さんに負けず劣らず変人なので、その全てに変化球で打ち返します。
このすれ違ってるんだかかみ合ってるんだかわからない会話が最高に面白い！男女のあるあるネタも随所に挟まれ、「彼女からのLINEがただの日記」「男が見るのは顔と胸」など思わずうなづきながらどんどん読み進めてしまうことでしょう！ 表紙は完全に少女漫画ですが、男性も夢中になってしまう漫画。これからくること間違いなしです！（吉田沙織）

メイドインアビス　アニメ化

穴の底に待つのは、希望か絶望か

「大穴」と聞くと、星新一の「穴」のような無機質なイメージを思い浮かべるかもしれませんが、メイドインアビスの穴は違います！摩訶不思議な植物が自生し、地上とはまったく別の生態系を作っている。例えるならば、ナウシカの腐海のようなイメージです。しかも深度に応じて環境が大きく変わり、森林ゾーンから海ゾーンまで多種多様な風景が広がります。また、面白いのは、大穴アビスにはかつて人類が作ったと思われる遺跡が多々残されている点。ときには、国のパワーバランスを崩壊させるほどのお宝が見つかることも！
…と、ここまで書くとワクワクドキドキの冒険物ですが、メイドインアビスが大人向けなのは、アビスへの冒険に大きな危険が付きまとう点。それは、人を襲う獰猛な生物でも、過酷な自然でもなく、「上昇負荷」。底を目指すのはなんともありませんが、ひとたび上を目指すと「幻覚・幻聴」「穴という穴からの出血」「全感覚の喪失」など、到達深度に応じて重い障害が生じます。最下層ともなると、待っているのは「確実な死」。故にアビスの底の情報は皆無。果てに何が待っているのか誰もわかりません。
人々を魅了する半面、恐るべき残酷さを持つアビス。物語の主人公である少女リコはロボットのレグを伴って底へと向かいますが、その道中は冒険の喜びと残酷さに溢れています。
この「アビス」の設定が少しでも気になった人は、ぜひ一巻を手にとってみてください！また、掲載しているWEB雑誌「コミックガンマ」では冒頭の数話と最新話を無料で読むことができます。4話まで読めば、続きがどうしても読みたくなるはずです！（吉田沙織）

2016年3月更新

悪夢の棲む家

この家には「コソリ」がいる

表紙はかわいらしい少女漫画に見えるでしょう？ところがどっこい、中身は本格的なホラー漫画。一家団欒の場所となるはずだった家で起る怪奇現象は、安心できる場所が恐怖に侵食されるなんともいえない不安な感覚を生み出します。怪奇現象の原因となった惨殺事件の犯人「コソリ」ははっきりと姿を見せないものの、換気扇から除く顔、窓の外から視線等でいやな存在感をアピール。もう怖くて怖くてたまりません。
それでも読み進められるのは、謎が1つ1つ明らかになっていく巧みなストーリーと、魅力的な登場人物のおかげ。
主人公の女子高生・麻衣と気難しい美少年・ナルとの能天気なやり取りは物語の清涼剤ですし、金髪のリア充僧侶や関西弁を喋る外国人神父といった仲間たちが次々助けにきてくれ、安心感を与えてくれます。
安心して怖がることができる、おすすめのマイナー漫画です。 （吉田沙織）

とつくにの少女

病が蔓延する呪われた世界の御伽噺

最近人外と少女の組み合わせが流行っていていろんなところから漫画が出ているのですが、その中でも「とつくにの少女」はマニアックな界隈でこれからくる予感がする漫画。
人間のいない森で静かに暮らす白い少女と黒い怪物。近隣の街は「呪い」が蔓延したため放棄され、人っ子一人いません。少女に「せんせ」と呼ばれる怪物は、実は元人間。呪いによって異形の存在となりました。呪いを少女に移さないよう触れ合うことを禁止しながら、怪物は少女を慈しみます。
表紙の雰囲気そのままのタッチは、美しいの一言。ダークな雰囲気が漂っているからこそ、少女の無邪気さや2人の温かな交流が輝いて見えます。
薄暗くも温かい、絵本のような世界に没頭してみてはいかがでしょう？（吉田沙織）

2016年2月更新

嘘解きレトリック

嘘を聞き分ける少女と、嘘を見破る探偵の事件簿！

懐かしさと温かさに満ちた昭和のレトロミステリー。
嘘を聞き分けられる少女・鹿乃子が出会ったのは、推理の力で嘘を見抜く貧乏探偵。ひょんなことをきっかけに助手として働くことになり、探偵と共に不思議な事件の解決に取り組みます。鹿乃子の嘘を聞き分ける能力は今までは疎まれるだけのものでしたが、事件の捜査では大きな切り札に。嘘の裏に隠された思いは鹿乃子の心を少しずつ解きほぐしていきます。
人の温かさ・思いやりに満ちた漫画。心がすさんだときに読むのがオススメです。 （吉田沙織）

黒

かわいくて、すこし不気味　

「なんで女の子が1人だけで暮らしているの？」「なんで白線の外を歩いちゃいけないの？」「なんでお父さんとお母さんがいないの？」「なんで猫のクロは目玉がないの？」「なんで外を黒い化け物が歩いているの？」
一見ほのぼのとした日常に見えて、不吉な何かの姿がちらちらと見え隠れします。猫のクロ（のマネをした何か）は少女を守りそばに寄り添っていますが、穏やかな日々はいつまで続くのか……。かわいらしさと不気味さが融合した新感覚のマイナー漫画です。 （吉田沙織）

結婚指輪物語

幼馴染はファンタジー世界の姫だった！

5人の王女と結婚し魔王を倒す、ファンタジックハーレム漫画。3巻の時点でツンデレ気味の幼馴染、引っ込み思案なエルフの王女、色々な意味で積極的な獣人の3人と結婚済みですが、メインルートはあくまで幼馴染のヒメ。甘酸っぱい恋模様と、ファンタジーな世界観の融合がナイスです。
アニメ化も大いにありうる「これからくる漫画」です。（吉田沙織）

2016年1月更新

役職ディストピアリ

魔王を倒す唯一の方法。それは、仲間を殺すこと　

RPG好きならぐっとくる設定が詰め込まれたブラックファンタジー。全ての人に役職・レベルが振り分けられるというザ・RPGな世界に加え、魔王の設定がとっても面白いです。
役職ディストピアリの魔王は4年に1度、ランダムに選ばれ、後天的に魔王となります。魔王となるのは生き物だけではなく、「工場」が魔王として選ばれた例も。そして本作で主人公のトルザが討伐する目標は「サーカスの魔王」！元々は善良なサーカス団員たちが、ただ「選ばれたから」という理由で市民たちを虐殺していきます。
果たしてトルザは強大な力を持つ魔王を倒せるのか！
そして気になるのは、この世界を管理している誰かの存在。魔王を周期的に選んでいるのは誰なのか、なぜ人々は生まれたときから役職が決まっているのか。魔王を倒すという目標の奥に、さらなる物語を感じさせるこれからが楽しみなマンガです。 （吉田沙織）

WHITE NOTE PAD

少女と中年男の身体が入れ替わって、1年後

「俺があいつで、あいつが俺で」系の身体交換ストーリー、昔よくNHKとかでやってましたよね。大体中学生ぐらいの男女の身体が入れ替わって、なんだかんだあった末、最後は元に戻ってハッピーエンド。
でも、もしも身体がずっと戻らなかったらどうなるの？その答えとなる作品が、こちらの「WHITE NOTE PAD」です。
身体が入れ替わってしまったのは、女子高生と38歳のオジサンという年齢も性別も異なる組み合わせ。2人は入れ替わってから1年後に再開し、片方は新しい人生を楽しみ、片方は転落の一途をたどっていることを知ります。
おもしろいのは、新しい人生を老獪に楽しんでいるオジサンも、今の身体を完全には受け入れてられていないこと。好意を寄せていた女性に執着したり、周りの同世代を舐めてかかって軋轢を生んだり、一見順風満帆に見えても暗い影が差し込んでいます。
心と身体が完全に異なってしまったとき、人はどうなるのか。2人の行く末から目が離せません。 （吉田沙織）

でぃす×こみ

巨匠が描く渾身の漫画家漫画！BLもあるよ

ゆうきまさみといえば、「機動警察パトレイバー」「鉄腕バーディー」など、少年サンデーの黄金時代を築いた大御所作家。それが本作では渾身のBL漫画を見せてくれると聞けば、手に取らない選択肢はありません。
主人公は少年漫画家志望の女子高生・渡瀬かおる。王道の少年漫画を投稿し続けるも、どうやら才能はさっぱりのようで落選続き。しかし、兄が妹名義で投稿したBL漫画が新人漫画賞を受賞し、かおるはBL漫画家として作品を描く羽目になります。
才能に溢れた天才肌の兄の下、釈然としない思いを抱えながらBL漫画を描くかおる。今まで漫画を投稿してきたプライドが、漫画経験ほぼ0の天才兄にガンガン削られていく様子がコミカルで面白い！さらに一緒に作品を作るうちに、かおる自身の漫画にも変化が……？
これからくること間違いなしの漫画です。（吉田沙織）